日本共産党

2003年1月7日(火)「しんぶん赤旗」

北朝鮮核施設

再凍結、査察再開求める

IAEA理事会で決議 安保理付託見送り


 【ウィーン6日岡崎衆史】国際原子力機関(IAEA)は六日、緊急理事会をウィーンの本部で開催し、北朝鮮の寧辺にある核施設再稼働に向けた動きに「遺憾」を表明し、同施設の再凍結と核査察の再開を求める決議を採択しました。問題を国連安保理に付託することについては今回の決議では見送られました。

 決議は、北朝鮮に対して、(1)核施設の再封印と監視カメラの再設置、査察官の復帰(2)核兵器開発計画の放棄(3)ウラン濃縮計画に関する情報提供(4)核開発計画を検証するためのIAEAとの協議開始―などを求めたもの。

 国連安保理に問題を付託することについては、韓国など近隣諸国による外交努力が進んでいるため、北朝鮮側の出方をみることにしました。

 北朝鮮の核兵器開発計画の存在は昨年十月に明らかになり、十二月末には、一九九四年の米朝枠組み合意に基づきそれまで凍結してきた同国寧辺の核施設の封印を撤去し、黒鉛減速炉施設に燃料棒を運び入れるなど、再開にむけた動きを加速化していました。また、IAEAの監視カメラに覆いをかけ、査察官を追放するなど、核不拡散条約(NPT)とIAEA保障措置協定(査察協定)に基づく査察を不可能にしました。

 IAEA理事会は日本を含む三十五カ国で構成されます。


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