2002年12月30日(月)「しんぶん赤旗」
韓国政府は、北朝鮮の核問題解決に向け、中国、ロシア両国の協力をとりつけるため、両国に政府代表を派遣する方針を固めました。北朝鮮との関係が深い中ロ両国が北朝鮮の説得に乗り出すよう求め、対話による平和的な解決へのとりくみをいっそう強化することが狙いです。
韓国政府当局者は二十九日、韓国マスコミに対し、「政府高官の派遣について、中国、ロシア側と協議中だ」と述べ、「放射化学研究所の稼働が最も緊急の問題だ」と指摘しました。
北朝鮮の放射化学研究所は、核兵器の原料となるプルトニウム生産が可能な使用済み核燃料再処理施設。このため韓国政府は、同施設の再稼働阻止を最優先しています。
崔成泓・外交通商相は二十八日、唐家〓・中国外相と電話会談し、北朝鮮が核施設の再稼働をやめるよう中国政府が北朝鮮を説得することを要請。近く中国に韓国政府代表を派遣する意向を伝えました。
これに対し唐外相は、「中韓両国がひきつづき緊密に協議しよう」と応じ、「中国政府は、問題が米朝間の対話を通じて解決されるよう希望している」と、米国が対話に乗り出すべきだとの考えを示しました。