2002年12月28日(土)「しんぶん赤旗」
【ワシントン26日浜谷浩司】一月に米上院外交委員長に就任するルーガー上院議員(共和党)は二十六日のテレビ番組で、北朝鮮の事態を「深刻」だと強調しました。しかし、北朝鮮核施設への軍事攻撃は、韓国を戦渦に巻き込みかねず「きわめてまずい」と指摘。韓国、日本、中国、ロシアと協調して、北朝鮮に積極的な外交圧力を加えるよう主張しました。
ニューヨーク・タイムズ二十六日付社説は、北朝鮮に核兵器計画を放棄させる「平和的手段を見いださなければならない」とし、「危機を緩和するためブッシュ政権は多国間協議に関与すべきだ」と求めました。とくに、中国とロシアに対して北朝鮮への影響力行使を求める必要を強調しています。
ボストン・グローブ二十四日付社説も、北朝鮮が核施設再稼働を停止することを条件に「北朝鮮との不可侵条約にむけた交渉を受け入れる」よう提言しています。
ブッシュ政権はこれまでのところ、北朝鮮が核計画を放棄しない限り交渉しないとの立場を繰り返し、対処の枠組みを示すにいたっていません。