2002年11月30日(土)「しんぶん赤旗」
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【ビエンチャン28日北原俊文】日本共産党の緒方靖夫国際局長は二十八日、ラオスのソムサワット副首相兼外相との会談で、北朝鮮問題について、日朝共同宣言を誠実に実行する中で、平和的解決をはかることが必要だと強調しました。
これに対し、ソムサワット副首相は、みずからの韓国訪問の結果を紹介しつつ、核兵器をなくすことを支持するとして、二〇〇〇年の南北共同宣言の重要性を指摘し、小泉首相の北朝鮮訪問の結果を評価すると述べる一方、米国が北朝鮮を「悪の枢軸」と規定していることを批判しました。そして、すべての関係国が東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)の参加国であり、ARFの場で問題解決を話し合うことができると指摘しました。
核兵器廃絶の課題に関して緒方氏は、今年の原水爆禁止世界大会にカムタイ大統領が連帯のメッセージを送ったことに感謝しつつ、核兵器廃絶に向けた政府レベル、非政府レベルでの協力を訴えました。
ソムサワット副首相は、日本共産党がさまざまなところで世界平和のために行動していることを称賛すると述べ、二十一世紀を平和の世紀、経済社会発展の世紀にしたいとの希望を表明し、世界の紛争問題は平和的、友好的な話し合いで解決するべきだと強調しました。
緒方氏が、日本共産党が地域と世界の平和に対するASEANの役割を「平和と社会進歩の大きな源泉」と評価していることを紹介し、ASEANの中でのラオスの活動に注目すると述べたのに対し、ソムサワット副首相は、ASEAN統合に向けて加盟国間の発展格差を縮小することを目指す「ASEAN統合イニシアチブ(IAI)」の重要性を強調しました。
ソムサワット副首相は、日本訪問などの機会に日本共産党との意見交換をひんぱんに行いたいと述べ、緒方氏は大いに歓迎すると応じました。