2002年10月21日(月)「しんぶん赤旗」
二十日のNHK「日曜討論」で、自民党の山崎拓幹事長は日朝問題に関連して「旧社会党や社民党は、拉致の問題は創作だといっていた。共産党だって同じだ」などと発言。公明党の冬柴鉄三幹事長はラングーン事件(八三年)など北朝鮮の無法行為を日本共産党が批判してきたというのは「事実に反する」とし、六〇年代の「赤旗」報道などをあげ北朝鮮を「礼賛」していたなどと、事実をゆがめた攻撃をしました。
これに対して市田氏は要旨次のように反撃しました。
市田 公明党の幹事長なのですから、「赤旗」を読めとはいいませんけれども、公明新聞をよく読んでから、おっしゃった方がいいなと私は思うのですけれども、ちょっと紹介しておきましょう。
一九七二年に公明党の訪朝団が北朝鮮に行っているのですね。そのときにどんな「共同声明」(同年六月六日)を出したのか。
「敬愛する金日成首相にお目にかかり、金日成首相のチュチェ思想を指針として、千里馬(チョンリマ)の勢いで駆け社会主義建設で大きな進歩をとげたことに対し祝賀」すると、ここまで、天まで持ち上げている。
われわれ、北朝鮮について、六〇年代までの、国際的な無法がまだ明らかになる前までは、確かにふつうの関係がありました。しかし、先ほど、ラングーン事件で批判したのは事実無根だと(いったが)、どこに証拠があるのか。あげてもらいたい。
それから、先ほど山崎さんから、社民党といっしょにして、日本共産党は拉致はないといったと、疑惑といったとこうおっしゃっている。私たちは拉致はないといっていない。
私たちが(政府に)質問したら、政府と警察が物証はないと、これは疑惑だという政府の答弁なのです。われわれは、仮に疑惑としてもこの問題を徹底的にきちんとするべきだと(いってきた)。
重視するからこそ、国会でまともに初めてこの問題をとりあげたのは、一九八八年の共産党の橋本(敦参院議員、当時)質問ですよ。そのときに、梶山国家公安委員長(当時)が北朝鮮の拉致の疑いがある(と認めた)。
その前にも公明党の人が質問しているのを知っています。これは拉致疑惑について質問していない。党利党略でこの問題をとりあげたらだめです。