2002年8月31日(土)「しんぶん赤旗」
小泉純一郎首相が九月十七日に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を日本の首相として初めて訪問し、金正日朝鮮労働党総書記との首脳会談を行うことが決まりました。三十日午後、福田康夫官房長官が記者会見して発表しました。
小泉首相は記者団に対し、「直接首脳同士が率直な対話を通じて、日朝間の諸懸案の解決に向けて解決の糸口を見いだしたい」と語り、二〇〇〇年十月以来中断している国交正常化交渉について、「再開できるかどうか、その可能性を直接話し合うことで見いだしたい」とのべました。
訪朝に至った経過について、「一年ぐらい前から水面下でいろいろな交渉をしてきた」ことを明らかにし、七月の日朝外相会談、今月の外務省局長級会談の結果を見極めて決断した、とのべました。
首脳会談の議題について、小泉首相は拉致疑惑を「当然話し合う」と強調しました。
福田長官はそのほか「国交がない間のいろいろな問題」をあげ、過去の侵略と植民地支配の問題も取り上げる意向を示しました。
訪朝について、小泉首相はブッシュ米大統領と金大中韓国大統領にそれぞれ電話で伝えたことを明らかにしました。