2002年6月17日(月)「しんぶん赤旗」
日本共産党の筆坂秀世政策委員長は十六日、NHK「日曜討論」で、防衛庁が十一日に公表した個人情報リスト作成問題の報告書を改ざんしていた問題で、「審議の前提条件を政府・与党側が壊した」と批判し、責任の所在を明らかにするよう求めました。
筆坂氏は、この問題で「二つの大きな深刻な問題がある」と指摘。
一つは、政府が国会に虚偽の報告をおこなったという問題です。
討論のなかで自民党の久間章生政調会長代理が、わずか四ページの「報告書概要」を報告書と称して発表したことについて、「要領よくまとめているから」と弁解。筆坂氏は、「概要」では「証拠隠しを行ったと言われてもやむを得ない」という部分が削除されていた事実を示し、「要するに真相を隠していた。これは議会制民主主義の土台をゆるがすものだ」と批判しました。
もう一つは、「報告書」自体の問題です。筆坂氏は、情報公開請求書に記載する事項が氏名、住所、連絡先だけであることを示したうえで、「これ以外は行政の側は知っちゃいけない。ところが、(それ以外の情報を)集めていた」と指摘。「それを全然反省しないということは、今後も国民を監視し、情報収集をやるということだ」と問題の根深さを強調しました。
また、公明党の北側一雄政調会長が、「審議拒否せず、きちんと議論すればいい」などと発言したことに対し、筆坂氏は「誤りを率直に認め、責任がどこにあったかを認めれば、いつでも審議に応じるが、それをやらないで開き直っているのだから、今後、徹底的に追及する」とのべました。